2025/04/29 - RTC2025を観戦

タイピング日本一を決める大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025」を観戦。一応現地で少しお手伝いをしながら観ていたのだが、次の日は幕張に行ってたりして感想を書くために配信を見直す時間がなく、ちょっと感想が遅れた。ネタバレあり。

去年までの観戦記:RTC2017RTC2018RTC2019RTC2023RTC2024

配信:YoutubeTwitch

全般

今回もWeather Typingを使って頂けるとのことで、協力させて頂いた。前回特に問題らしいところはなかったと思うので、今回は特にアプリ側の変更はなし。

RTC、初回から会場とともに雰囲気を変えながらやってきていたが、2023年からは日テレスタジオ3回目。ずっと続いている課題としてタイパーオンリーのイベントから一般向けにしたい、というのがあると思うんだけど、一貫して新しい人に観てもらえるような工夫がされていたように見える。

  • ゲストを呼んで(業界では著名だけど、タイパーとしては)一般人の視点を入れる
  • あえて選手数を絞って、代わりにラウンド数を増やし、選手になじんで応援しやすくする
  • 同じく準々決勝から開始のシンプルなトーナメント(シングルエリミネーション)にして試合数を減らし、さらにREALFORCEの宣伝を削る(!)ことで5時間から3.5時間に圧縮
  • それでも長時間になるので、途中で飽きないようにゲスト対戦コーナーを入れる

なお、結果的に参加者が半分入れ替わっていたので、これまでずっと観ていた人にも新鮮に感じた。いや、もちろんせれゆさんの活躍も観たいんですけどね。

タイパー視点での感想

いつもはあまり内容については触れないようにしてるんだけど、さすがに内容に触れたい。決勝が16名から8名に減っていることもあり、決勝進出の選手の半分が初参加。どういうメンバーなんだろうと思っていたら過去一レベルが高い。過去のRTCを観て練習してきたっていうのは嬉しいですね。

実況でも言ってたけど、去年くらいまでってワード1000kpm超えたらざわざわしてたような気がする。ソシャゲみたいにアプリ側でインフレさせてるわけではないので、シンプルに選手が進化している。「正確性を重視した作戦に変えて1000kpmをキープしています」って何なの。

全体としては、新しく出てきた選手達と過去からの実力者の力が拮抗しつつ、経験者が戦略の部分で勝っている、という印象。特に決勝戦。2試合目までスピード勝負でゆたゆた選手かな、と思わせてからのくわな選手が正確性勝負に持って行き、そうかと思ったら速度で来たり正確性で来たり、相手を翻弄させていた。相手を崩した上で最終2ラウンドは力で押し勝つというベテランの勝ち方。

あとは個人的にいつも楽しみな接戦。いくつかあったが、特に3位決定戦1試合目。10-10の同着が観れてよかった。やっぱり同じ実力同士で接戦になるのが一番面白い。

気になった面白ワード。

  • どんな失敗でも徹底的に攻めろ
  • リスケするのでワクワクする
  • 3秒ルールオセロ

ワードの作り的にそこまで変なワードはできないのと、RTCは打つのが早すぎてワードに着目できない、というのはあるけど、上のワードはちょっと面白かった。隅野さんも言ってたけど、ikkuがiccuに一瞬かわったりするのはスローで観たい。タイパーによる感想戦とかあると面白いのかな。

開発視点での感想

毎回思うけど、有名な会社に交じってDenasu Systemがあるのが面白い。今回I-O DATAも加わってさらに豪華に。

てことで、今回も裏で少しだけ運営のお手伝いをさせてもらった。本戦とは別の緊張感がすごい。アプリ側でいうと特に大きな問題はなかったのかな。

  • 配信を見ていた感じ、muller選手が2選目途中でマウスを操作していたのは何かのキーでフォーカスが外れたのかな
  • goe選手の機材トラブルがあったけど、こちらはハードウェアっぽいですね
  • 昔からなんだけど、なんとなく同時取得が多い気はする。仕様としては、2人以上が1通信フレーム以内に同時に打ち終わると同時取得になる。インターネット対戦だとラグがあるので同時取得が多くなるのだが、LAN対戦なので理想的には1/60秒のはず。

運営のしやすさ的にはいろいろ課題があるのは分かっているんだけど、大会自体そこまでたくさんあるわけでもなく、なかなかそのための開発をするのも難しい。

  • 最初、画面下のバーが白くなっていたけど、プレイヤー側で色を変えられるので、変えてしまうことがある
  • ゲーム開始がプレイヤー側の操作なので、運営側がタイミングを図りづらい

それ以上にここまでタイピングのインフラ化してくると、やっぱり個人でやっているリスクもあって、せめてオープンソース化をしたい。結構前からそのための準備はしているんだけど、全然開発をする時間がなくて進まない。現状、セキュリティ見直し50%、リファクタリング20%くらい。

最期に

毎回面白いのだが、今回いろんな工夫が入っていてより配信が楽しめるようになっていた。もう十分、eスポーツとして万人にお勧めできるコンテンツになって来ていると思うので、あとはどれだけ拡散できるか、ですね。

優勝トロフィーには第20回まで名前を刻めるようなので、長く続いてくれると嬉しい。ただ、今のアプリではそこまで続かないので、早いところオープンソース化、タイピングのインフラ的なものにしていきたいところ。

ということで、今回も熱い戦いをありがとうございました。

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