タイピング日本一を決める大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2024」を日テレスタジオで観戦してきた。日を置くと書けなくなってしまうので最速感想。ネタバレあり。
去年までの観戦記:RTC2017、RTC2018、RTC2019、RTC2023
全般
今回もありがたいことにWeather Typingを使用頂けるとのことで、協力させてもらった。お話を聞いたのも割と直前だったので、依頼を受けて打鍵音を修正したくらい。現地ではあまり分からなかったけど、配信だと赤側の音と青側の音が少し左右に振られている。どのくらいパンするとよいのか分からなかったので、どんな感じですかね。
タイパー視点での感想
まず会場が広い。去年から観客席がかなり大きくなっていた。去年も感じたが、知ってる顔の割合が少なくなっていて、身内の大会から一般の大会に成長している感があっていい。
内容としては、いったんの世代交代みたいなところが見られた。上位選手はほぼ全員互角だったので実際にはそこまで差はないんだけど、決勝戦常連のmiri選手とmuller選手に勝ったくわな選手対三山羊選手の決勝戦、さらにかな入力の初優勝と、これまでの歴史を塗り替えた感がある。かなについては、正直このルールでかなが優勝できると思ってなかった*ので、かなりの衝撃。
*Weather Typingでは、かなの1打鍵はローマ字の1.5倍の価値としている。例えばかなの「さ」とローマ字で「sa」を比べると同じ1打鍵でも2倍の差があり、Weather Typingのワード全体の統計を取ると平均1.5倍。それを前提としたランキングでもかなが上位。なんだけど、かな入力はキーボード4段打ちだったり、打鍵数が少ない影響で正確性を回復しづらいので、緊張感のあるオフライン大会かつ正確性重視ルールではかなり不利になる。
その上で今回、三山羊選手 vs muller選手のかな対決で1100kpmとか出ていたけど、こんな速度で正確に打たれるとさすがにローマ字は勝てないのか。
てことでいったんは世代交代に見えるけど、次回はレジェンドの恐ろしさを魅せてくれるのか、さらに新しい歴史になるのか、楽しみなところ。
開発視点での感想
今回、現地観戦しつつ少し運営側を見せて頂いた。いつも以上にトラブルに怯えつつもいろいろと参考になった。
とりあえず現地で気になったところだけ配信で確認。
一回戦 miri選手 vs riafi選手。riafi選手が最初の2ワードを打てなかったことがあったけど、配信を見る感じ、ウィンドウのフォーカスが外れてた感じかな。ミ田キーを押してしまって打てないというのも発生しているようなので、何かしら対策ができないか。
一回戦 セレナーデ☆ゆうき選手 vs muller選手。最後ラグで試合終了と勘違いしたというところ。配信(観戦PC)ではラグっぽくは見えなかったので、対戦PC側でラグがあった感じだろうか。1回戦最後の試合だったので、連続稼働で重くなる現象がまだ残っているのかな。ちなみに大会後にセレナーデ☆ゆうき選手からソフトのせいにしてすみませんと謝られてしまった。面白いだけでなく人間性も素晴らしい方ですね。
全体
今回からトロフィー(?)に優勝者の名前を刻んでいくとのこと。ということは来年度以降もある、という宣言と受け止めました(私はその辺りは聞いてないので勝手に言ってるだけ)。
大会も身内の大会から一般化して、新しい人が優勝して、今後も楽しみ。な一方で、前回も少し書いたけど、Weather Typingは来月で23周年という古いソフト。大学生がコンセプトの重要性も分からないまま適当に「Weather」って付けてもはや謎の名前になっているくらいのソフトなわけで、タイピングe-sportsのポテンシャルを活かせる新しいソフトウェアの必要性はやっぱり感じる。私も新しいタイピングソフトを作ってたりはするけど、100連勤とかの合間に進めるのは難しくて、誰か作りませんかね。